瀬戸内オリーブ基金






藤原希望  



株式会社ユニクロ15年間の活動経験を活かし、豊島の未来を考える次のフェーズへ

ユニクロは、瀬戸内オリーブ基金の設立から間もない2001年より、支援いただいている法人パートナーです。募金箱の設置、従業員によるボランティア活動、また瀬戸内オリーブ基金運営委員会への参画など、さまざまな形で協力いただいています。
基金への支援開始から約15年。これまでの取り組みや活動内容の変化、今後の活動などについて、CSR部の藤原希望さんにお話しを伺いました。


























瀬戸内オリーブ基金への支援は、社会貢献活動の原点

ユニクロが現在のCSR部の前身「社会貢献室」を立ち上げたのは2000年のこと。瀬戸内オリーブ基金の設立とほぼ同じ時期です。
「瀬戸内オリーブ基金について知ったのは、基金の呼びかけ人の一人、安藤忠雄先生に声をかけていただいたのがきっかけです。ユニクロが事業を拡大していくなかで、これからどのようにお客様や地域社会に貢献していくかを、社内で検討している頃でした。基金の話を聞き、設立されたばかりの活動をともに大きくしていくことに価値を感じましたし、山口県発祥の企業として、瀬戸内海には親和性もありました」。
基金の活動趣旨に賛同し、2001年に国内のユニクロ全店舗に、募金箱を設置するところから着手。
「瀬戸内オリーブ基金との取り組みは、ユニクロにとって初めての社会貢献活動でした。国内外で幅広く展開しているCSR活動の原点なんです」。
現在では、グループ会社のジーユーでも、国内の全店舗に募金箱を設置しているほか、ユニクロやグループ会社の従業員が、定期的に豊島を訪れ、ボランティア活動を行っています。


一泊二日のボランティアの先にある「職場に戻った後、何をするか」

従業員による豊島でのボランティア活動は、2003年からスタートしました。年6回、1回30名。これまでに延べ1,000人以上が参加しています。ボランティア活動は、一泊二日豊島に行って終わりではなく、職場に戻った後にそれぞれが何をするか、までが重視されています。
「豊島でのボランティア活動の一環として、約2時間のCSR研修を実施しています。基本的な講義だけではなく、今回の体験を職場でどう活かすか、伝えるか、という実際の行動に落とし込むまでを、研修内容に盛り込んでいます」。
環境問題やCSRへの関心が高い人がボランティアに参加し、それを職場に持ち帰る。学んだことを他の従業員に伝えることで、全体の意識が高まる、意識の高いボランティアがさらに集まる。そんな良い循環が生まれつつあります。


豊島・ゆたかなふるさとプロジェクト

15年の間に、ボランティア活動の内容も島の状況や需要に合わせて変化してきました。当初は、オリーブの植樹が中心だったのが、産業廃棄物の完全撤去が2017年に見えてきた今、国立公園としてふさわしい姿に原状回復し、次世代に引き継いでいこうという「豊島・ゆたかなふるさとプロジェクト」中心の活動へとシフトしています。
「植樹を中心に行う段階を終え、現在は、豊島事件の教訓や、この15年の活動を通じて学んだことを、どう豊島の未来に活かしていくかについて考え、行動していくフェーズにあると思います。不法投棄現場周辺エリアの原状回復を進めており、将来的には、環境教育のプラットフォームになるような場所にできたら、と考えています。また昨年は、これまで募金を通じて基金を支援いただいたお客様への感謝の気持ちを込めて、オリーブ収穫祭も開催しました」。

→「豊島・ゆたかなふるさとプロジェクト」はこちらをご覧ください
→オリーブ収穫祭の詳細はこちらをご覧ください

「豊島・ゆたかなふるさとプロジェクト」は、瀬戸内オリーブ基金やユニクロだけではなく、地元の方の協力が不可欠です。ユニクロは、ボランティア活動だけではなく、島中の人が参加する行事やお祭りにも参加しており、植樹に携わっていない人々とも交流を図っています。
「地元の方と交流し理解を深め、良い関係を築きながら、プロジェクトを一緒に進めてきたいと思っています」。

→ユニクロの従業員も参加した家浦秋祭りの様子を動画で紹介しています



店舗とも連携し、地域社会の声、課題に応える活動を推進

ユニクロは、グローバルに事業を展開する企業として、国際社会が抱える課題に取り組む一方、地域社会の課題にも、真摯に取り組んでいます。
「豊島事件について正しく理解している人は、瀬戸内海沿岸地域の人でも多くはなく、事件の内容やその教訓について、子どもたちに引き継いでいく必要性を強く感じています。また昨年、オリーブ収穫祭に参加いただいたお客様からは『豊島というローカルな課題に取り組む姿勢に共感した』という感想をいただき、改めて地元に根差した活動が重要であることを実感しました。
今後の活動におけるキーワードは、『地域の店舗』です。店舗と連携し、地域社会と向き合い、地域のお客様の期待に応える活動を進めていきます」。