瀬戸内オリーブ基金





大きな木プロジェクト 香川県三豊市詫間町志々島 樹齢約1200年の「大楠」が見守る島

瀬戸内海の小さな島、志々島。この島のシンボルとなっているのが樹齢約1200年の大楠です。
島では今、住民とボランティアの人々、そして瀬戸内オリーブ基金が協力して、大楠を後世につなぐ活動が行われています。

樹種:クスノキ
樹齢:約1200年
所在地:香川県三豊市詫間町志々島172




大楠や島への想いが、島内外から集結

瀬戸内の緑を守る活動をしている瀬戸内オリーブ基金では、地域のシンボルとなっている木を守り後世に伝える「大きな木プロジェクト」を展開しています。2010年に当基金が志々島の大楠を守る活動を始めた時は、大きな不安がありました。大楠の価値は誰もが認めるところですが、なにしろ住民は20人程度で、それも高齢者が半数以上です。ところがその心配はすぐに吹き飛びました。詫間公民館に協力いただき、志々島でボランティア活動をしている人に声をかけたところ、島出身で志々島の自然や生活を記録している人、地元登山会、樹木医、ボランティア協議会、行政関係など、予想以上に多い10名以上が平日の昼間にもかかわらず公民館に集まったのです。志々島と利害関係の無い方がほとんどなのですが、共通しているのは、島や大楠を守り後世に引き継ごうという熱い思い。これまで個別に活動していた人たちが、この会合を機につながることができ、志々島の展望が一気に開けたように思いました。その後、各団体・個人はそれぞれの活動を継続しつつも、会合を重ねたり、お互いに情報交換をして調整・連動を図っています。
瀬戸内オリーブ基金も次々と手を打ち、樹木医による大楠診断と作業プログラムの作成、見学会の実施、植樹、手すりロープ・大楠周囲の柵・小屋をつくるための材料費の助成、紹介ビデオの制作などを実施しました。そして地道な活動が新聞やテレビで報道されると、急速に志々島を支援する輪が広がりました。


広がるボランティア活動の輪

ボランティア活動も、以前は近隣の登山グループと公民館活動の有志の方が草刈りをするくらいだったのですが、今では様々なボランティアグループが志々島を訪れていて、銀行や農協、なかには高校の野球部の生徒を連れてきた人も。facebookには「志々島」と「志々島友の会」があり、さらには歴史関係を調査するグループもいて、百花繚乱という状態です。今、島ではニホンミツバチやヤギの姿も見られますが、ここにも島外の人や団体の協力がありました。住民のみなさんも横尾の辻までの道を復興したり、ハブ茶を特産品にできないか、郵便局跡を喫茶店にしようなどの検討を進めていて、夢が広がっています。
活動にはどうしてもお金が必要となりますが、お金の面でも志々島を支援する輪が広がりました。例えば大楠の枝を支える鋼鉄製の支柱工事にかかる多額な費用のうち、4分の3は香川県と三豊市が負担。残りの4分の1も、地元にとっては大変な額ですが、様々な算段をしてひねり出してしまいました。このほかにも複数の助成金を得ることができ、志々島の活動は飛躍的に質量ともに充実してきています。今後もさらなるご協力をお願いします。


謝辞

個々のお名前や団体名を出すことができませんでしたが、大楠の維持継承活動は多くの個人・団体に支えられて成り立っています。この場を借りて御礼申し上げます。